世捨てサービス
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復活ノート
「世捨てサービス」
1910年5月20日に、ハレー彗星が、地球に接近し、その尾の中に含まれる水素が、酸素と結合すれば、人類は窒息死する、あるいは、空気中の窒素が減れば狂死するという説を、イギリスやフランスの天文学者が述べたものですから、世界はパニックになりました。
これで、人類は絶滅するということですから、今から考えたら想像を絶する混乱だったでしょう。
大江健三郎のエッセーにも、頭に異常を来たして、「これですべて終った」と叫びながら、町を徘徊する老人が出てきます(専門家の理論ですから、「人類は絶滅する」などと予言する占い師以上の信憑性があったはずです)。
それから100年立ちましたが、今は、どうでしょうか。
彗星は、今のところ心配ないようです(恐竜を絶滅させたと言われている隕石も、今なら予測できるでしょう)。
しかし、石油や石炭などの化石燃料は、もうすぐ「終った」ということになりそうですし、あればあったで、「温暖化」で、地球は沸騰寸前です。
年を取れば、家にいても、熱中症です。熱い空気が家の中にも忍びこんでくるからです。
人もわずらわしいし、しばらく涼しいところに行きたいといっても、金もない、そう思っている人も多いはず。
捨てられた山小屋なら、安く借りられるし、山水も何とかなるかもしれません。
問題は電気です。こいつがないと、「プチ世捨て」には辛いものです。
テレビも見たいでしょう、パソコンも使いたいでしょう。何より冷蔵庫がないと冷たいビールが飲めません(クーラーはいらないかもしれませんが)。
誰か自家発電のシステムを考えてくれませんか。
太陽光発電が一番可能性がありますが、まだ大掛かりな設備ですし、蓄電に課題があるようです。
簡単に運べて、すぐに発電できて、十分蓄電できるようになれば、どこでも生活ができるようになります。
何事も、少し距離を置けば、よく見えることがあります。
しかも、私のように、文明の流れにいると落ちつかない人間もいます。それで、流れから少しだけ離れると、いらいらした気分がなくなり、社会をよくしようという殊勝な気持ちもわいてくるというものです。
人類のために、特に私のために、誰か、今までになかった発電機を作ってくれませんか。