戦後ビジネス前・後

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復活ノート
「戦後ビジネス」(前)
フランスのマクロン大統領は、コロナの蔓延を前に、「今は戦争だ。見えない敵と戦っている戦争だ」と国民に演説しています。
確かにどこで攻撃されるか分からないゲリラ戦争を強いられています。ゲリラと戦うのなら、味方が(ひとかたまり)になって、敵を迎え撃つのでしょうが、ウイルスとの戦いは、味方は常に離れて戦うように指示されています。
しかも、その攻撃は、終わりが近づいてきたと思っても、第二波、第三波があるというのです。体内に入ると、ものすごいスピードで変異と増殖を繰り返すからです。敵を知れば知るほど、勝ち目がないような戦いです。
iPS細胞の山中教授は、「失敗すれば人類が絶滅するかもしれない」と警告していますし、同じノーベル賞受賞者の本庶教授は、「最後には人間が勝つと思うが、手段を間違えたら相当の犠牲を払う」と予測しています。
確かにコロナウイルスとの戦いは、多くの犠牲の後、社会の7割が抗体をもつようにならなければ、インフルエンザのように身近(?)な存在にならないそうですから(インフルエンザでも毎年多くの死者が出るようですが)、休戦に持ち込めるようになるのかは相当の時間がかかるでしょう(オリンピックができるかどうか。
幸いにも私はほとんど感染者がいないベッドタウンで活動しています(保育園で数人の感染者出ましたが)。
だから、地元の人は高みの見物のような気分で世の中を見ていましたが、それでも、イオンやマクドナルド、モスバーガーなどはありますので、それらの全国チェーンの店が本部の指示通りに時間短縮や店内での飲食中止などをはじめると、町の雰囲気が変わってきました(かなりの人がマスクをするようになりました)。
外国が「ロックダウン」などという聞きなれない言葉を言いだしているときに、「マスク2枚も配れば、こんなことはあっという間になくなりますよ」などと言う役人の言葉を真に受ける人間が国を治める不運が国民を苦しめているのです。
先の大戦(第2次世界大戦)でも、日本は愚鈍な指導者のために、避けられたはずの大量の犠牲者が出ましたが、今回も、そのようなことが起きつつあります。
とにかく、戦後が始まります。我々は仕事をしなければなりません。今は「stay home」作戦ですから、需要を見込んで冷凍食品、動画配信サービス、持ち帰り弁当が注目されていますが(多くの店が慣れない弁当を売っています)、「先の大戦」後でも、町は焼け野原でしたから、食べること、住むことにだけに頭が行ったのですが、今度の戦後はどうでしょう。
まず、休まざるをえなかった店が再び活気づくような施策が必要です。このままでは経営を諦めたり、自ら命を落としたりする人が出てくるでしょう(すでにそういうことがニュースになっています)。
そして、「大戦中」つまり今求められているものも生きのこるでしょうが、変わる、また、変わらざるをえない社会や生活のためのビジネスを考えてください。
それについては、次回みんなで考えましょう。

復活ノート
「戦後ビジネス」(後)
緊急事態宣言が延長になりました。これで、後手後手のツケが取り戻せるでしょうか。
しかし、我々に高みの見物の余裕はありません。商売を継続するか終了するかの瀬戸際に立たされている中小企業や商店がさらに増えるのはまちがいないからです。
「心が折れた」という理由で営業を閉じる老舗のことをニュースで知ると、他人事ながらも辛いものです。その決断のまわりには、社員、スタッフ、派遣社員、バイト、パートがいます。
この状況を打開するためには、政治のすばやいサポートが求められています。
しかし、給付金でも、「どれくらい、どのように」がなかなか決まらず、また先に決まったマスクもいまだに届かない状況です(マスクを受給した会社は役人と関係あるかもしれないという疑念があります)。
すでにマスクが出回りだしていますから、その予算を苦境に立たされている中小企業や商店に回すことをできないものでしょうか。
こんな事態でも、「お友だち内閣」の「お里」が見え隠れるというのは、国民のことを考える気がない政治屋が集まっているから、それは無理かもしれません。それで、政治に任せられない。何とかしようと立ち上がっている人や企業が出てきています。それを見て、自分ももう少しがんばろうと思った人もいるでしょう。
それらについてはニュースで毎日のように取り上げられていますから、ここでは紹介しませんが、「戦後」のビジネスについて考えてみましょう。
さて「戦後」です。戦時中は、営業を一月以上自粛するともう営業できないという企業(店)がかなりありました。
サラリーマンなら、家賃、ローンなどに支障をきたす家庭がかなりあります。
15年ほど前の自分を思い出します。売り上げが「じり貧」になっていき、ついに倒産したときのことです。
晩は寝られず、「今死んだ方が楽だ」という生活でした。それは自分の怠慢が原因でしたが、今回は自粛が原因ですから、自分は悪くないと開き直ることです。
営業再開するにしろ、あきらめるにしろ自分の人生にはその「開き直り」が必要です。エネルギー消費を、自分を責めることに使わないですむからです。
さて、ビジネス(商売)で復活をめざす人は、1,2か月休んでも売り上げが補償されるビジネスはどうでしょうか(もちろん法律に抵触しないようにしてください)。身をもって実感している人が多いので、多くの人が利用するはずです。
それから、国が、生活を変えなければならないと指針を出していますが、生活以上に人生を変えなければならないと考えている人が多いはずです。
世界を一つにという国際化は素晴らしいことですが、それを隠れ蓑(みの)にする政治家にいるということです。
緊急時にすぐに対応できずに、外国の様子を見ていて手遅れになり、非難されると外国と同じことをしたと言いわけします。そして、残るのは生活と人生を失った国民なのです。
これからは、こういう緊急事態が起こっても(地震、津波などの天災を含めて)、生活や人生を根こそぎにされない生き方です。
それには、無数の切り口があります。まず、ハードです。どこに住むか、どのような家か明確な考えを持っている人が増えているはず。
ソフトにも、今までなかった考えが出てきているでしょう。それにすぐさま答えるのです。
まずは社会の変化や、テレビやネットで人々が話していることに注意を払ってください。そこに、「戦後」のビジネスがあるはずです。健闘を祈ります。