
魚屋
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復活ノート
「魚屋」
ソニーやパナソニック、シャープなど大手家電メーカーは低迷していますが、何とか復活しようと努力しています。
どこの企業にも、創業者の哲学が土台となった企業風土というものがあり、それがあるからこそ世界的企業になったのでしょうが、復活をするためには、逆にそれが壁になるようです。
自分の企業風土に負けたのが、東芝や三菱かもしれません。
上場会社なら、公認会計士などが目を光らせているはずなのに不正を見抜くことができなかったのでしょうか。
専門家に見せる前の数字をいじったとしか思えません(公認会計士は日本では最難関の資格ですから、「袖の下」が通用するとは思えません)。
とにかく、大企業も油断すると奈落の底に落ちてしまう時代になっているのはまちがいありません。
その先駆的企業はスーパーのダイエーです。「消費者のために」と言っていたのに、いつのまにか「企業乗っ取りのために」となってしまったのです。破綻したのは当然の帰結だったかもしれません。
その後釜となったイオンも、「消費者のために」、結婚式や葬式などいろいろやっていますが、売上げは低迷しています。
しかし、火曜日などの特売日は行列です(卵を買うためです)。その他の曜日は、はっきり言ってガラガラです。
その最たるものは魚売り場です。種類も少ないから客も素通りです。その客も、後でどこかの魚屋に行くとは思えません。
魚がないから売れない。売れないから仕入しないということのようです。
以前イオンが張り切っていたときは、「今まで流通しなかったが、おいしい魚はいくらでもある」とか言っていましたがどうしたんでしょう。
仕事や料理の手間で魚を食べなくなったのはうなずけます。しかし、「青魚のサプリ」は人気があるようですから、誰しも健康については考えているのです。
それじゃ、儲からないスーパーなどはやめて、誰もがやっていない魚屋を目指しましょう。
仕入方法について考えながら、若い主婦が来る店舗を作ります。単に魚を売るだけでなく、「下ごしらえ」(野菜もつけて)、料理そのものも出します。魚を使った中華料理、イタリア料理もいいですね)。
とにかく個人の要望に徹底的に応えます。それが人気のカギとなります。
大阪南部にある私の家の近くには、和歌山とか伊勢から来ている魚屋さんがあり、多少高くても新鮮なので人気がありましたが、どちらも子供が戸を継がないようで、近々店をやめるようです(女房も、これからどうしようと心配しています)。
これが日本中で起きている現象です。これでは今後ますます魚を食べなくなります。政府などは、「魚を食べよう」と言っているだけです。
こんなチャンスはありません。個人では無理でも、同じ夢を持つ経営者が集まれば、すぐにでもできます。