最後の決断

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復活ノート

「最後の決断」
最近、地方都市のシャッター街のことを書きました。
多くの店が、「ますだおかだ」のギャグのように、「閉店がらがら」とシャッターを閉めていますが、隣の洋服屋がやめた、その隣の小間物屋も今日までらしいとなれば、だんだん心細くなったためかもしれません。
近所の店がやめることが、KOされたボクサーの白いタオルのようになっています。
一度経験した人ならわかるでしょうが、残務整理は辛いものです。
自己破産ですっきりしましょうと弁護士などに薦められることもあるでしょうが、そして、そうしかできなくても、精神的な重荷は残ります。
最後の決断については、何回も書きましたが、法律的に会社を破産させたことを悔やんでいる者の立場から、もう一度書きます。
確かに今売上げが伸びているのは、安売りをしている企業(店)です。
しかし、それしか客が来ないのです。選択肢は他にないのです。そして、専門家の分析では、生きのこれるのは、他にない商品を持っている企業だけのようです。
ハンバーガー屋、洋服屋などの業界は、一人勝ちの様相を見せていますが、他の業界は、雌雄を決するために、安売り合戦の真っ最中というわけです。
他にないものをもっていないのなら、安売りをしても傷が深くなるだけという考えもあるでしょう。
どちらにするかは、運命の変われ道ですが、ここは深呼吸をして、少し冷静になりましょう。
ピンチはチャンスと申します。どういうことでしょうか。
先ほど書いたように、大手企業は小回りができませんから(メーカーなら、この間にも研究を続けていますが)、安売りしかできません。
他の企業も、「貧すれば鈍する」ことになり、それに同調します。
つまり業界全体が同じ流れになります。
その流れに逆らうことはできませんか。もしあなたに客がついてくれば、一気に後塵を拝する立場を覆すチャンスが生まれます。
また、ピンチは、あなたの経験と能力をドンピシャに合わせたチエを生みだしてくれるかもしれません。
今度はちがう事業をと思っていても、結局同じ商売をすることが多いのです。
それなら、どんなに苦しくとも踏みとどまることも選択肢の一つです。
そして、最後の最後、同業他社に、一緒にできないかか頼むことはできませんか。
別に吸収合併でなくても、仕入れ、広告などで協力しあうのです。
今は、「名を取るより実を取れ」です。