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新しい人生2
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復活ノート
「新しい人生」(2)
前回はとにかく心と体を動かさなくては一歩も進めないと言いました。
私も、数日は、今何を起きているのかわからず、一日中店にすわっているだけでした。もちろん電話はそのままにしていましたので注文が入ります。
「申しわけないのですが、お持ちできません」と断ると、なじみの客は、「どうして」と聞きます。
今起きていることなど信じたくなかったのですが、客に現実のことを言わざるをえません。
そんなことが続くと、何かしなければという気持が湧いてきました。
何かしなければといっても、もう営業はしないのですから、店を明け渡すしかありません。
私にとってはこんなことは初めてですから、まずネットで近所の業者を調べました。
昔会社を倒産させたときは管財人が入りましたので、こちらが何一つすることはありませんでした。
だから、今まで「復活コンサルタント」としてお話していますが、明け渡しなどのことは経験がありませんでした。
とにかく不整脈の老骨にはこたえました。今心臓が止まればいいと毎日のように思いましたが、1か月で何とか明け渡しをすることができました(約80万円かかりました)。
前回は、立ち直るためには、今日することをメモしてそれができたら消していけば、1日が大事なものだと感じられると言いました。
誰か助けてくれる人がいればいいのですが、私の場合、大型ごみなどは便利屋に頼みましたが、ゴミ出しなどは一人でしなければならなかったので、予定には気を使いました。
さて、今回は単にメモした予定をどう実行していくか徹底的に考えるのです。
あらゆる方向から考えていきます。もっと効率的な方法はないか。費用や時間を見直せないかなどを常に頭に入れるようにすれば、次の予定をしなくてもいいようになるかもしれません。
つまり、点と点が一本の線になるのです。これは自分で事業をはじめるための心構えとしてずっと言ってきていることと同じです。
ただ、事業を始める時は孤独や不安がつきまとうものですが、今回はそれ以外に苦しさ、悲しさ、やるせなさという感情が突然自分を襲うことがあります。
それらに振り回されないためには、メモを地図のようにして一日一日を過ごすのです。
先ほど、新潟県で5人の若者がレンタカーの中で練炭心中しているというニュースが流れました。
いつ不整脈の心臓が止まってもいいと思っている身にとって衝撃的な事件です。
とにかく今日1日の予定をこなすために前を向くだけです。