やるべきこと
{ 2020/02/22}
復活ノート
「やるべきこと」
舛添東京都知事ほど日本中から袋叩きにされた人間はいないですね(「sekoi」
という言葉が、「tunami」のように世界で通用する言葉になりつつあります)。
政治的なことは何もしていないのに、こんなことになるなんてと本人は承服していないはずです。
これが政治的なことなら、今の与党のことを考えても、これほどワイドショー的なことにはならなかったでしょう(取材した記者が、「都知事、どうしたらやめていただけるのですか」と聞くのですから。首相にそう聞いたらどうなるのでしょうか)。
確かに都知事のやってきたことは非難されても仕方がないことですが、私も、会社を閉めるときには、旧悪が見つかって、あちこちの地方自治体や銀行などから、「出頭せよ」と言われた経験がありますから、テレビに映る都知事の苦渋の表情に正視できないときもありました。
元都知事は、大勢の部下に囲まれていても孤独感にさいなまれていたことでしょう(私の場合も、部下に何を言っても、曖昧にうなずくだけで、「もう終わったな」と思わざるをえない雰囲気になりました)。
元都知事は、誰からも相手にされなくても、お金に困ることはないのですから恵まれています(別荘を売らなくてもいいはずです。でも、養育費を何人かの子供に送らなければならないのかな)。
それは冗談として、私の場合は、幹部社員が、「社長、一緒にがんばりましょう」とでも言ってくれるかと思いましたが、みんな雲の子を散らすように辞めていきました。
今振りかえると、すべて、「私の不徳の致すところ」であると心から思います。
ついていこうと思えない経営者は社員にとって不幸なことです。
ワンマン社長でも、社員は不平を言いながらも、誰もやめない会社があります。人間的な魅力があるのでしょう。それが組織の土台になっているのです。
強い人間関係あれば、経営者も、社員も何も恐れないのです。それは、一朝一夕に作れるものではないことはわかっていますが、私たち、失敗した経営者には、その資質がなかったことも大きな原因です(くどいようですが、今を時めく企業の経営者でも、それがないばかりに、何かあれば一気につまずくことがあります)。
しかし、それでも、会社をやりたいという人はいくらでもいます。
私もそうでした。上司とも同僚ともうまくいかずに会社を辞めたのに、人を使うことができるのかという不安がありました。
しかし、自分の会社を持ち、そして、金を稼ぎたいという夢はその不安を吹きとばしました。
しかし、順調に行っているときには気づかないことが、何かあれば一気に出てくることを忘れないようにしなければなりません。
それらは、突然あらわれるのではなく、以前より薄々わかっていたことだということも覚えておくべきです。
苦手なことを自分なりにがんばるのか、半分は片腕となる社員に任せるのか、組織を作るにはするべきことが山のようにあります。
夢を持ってがんばりましょう。