人生相談
今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~
「人生相談」
旨加棒喰界(うまかぼうくうかい)和尚
はじめてお便りします。小生、齢(よわい」70の老人であります。
「人生100年」の現在、70ぐらいで何が老人だ、ふざけるなと言われるかもしれませんが、自分が散らかしたものを拾う年齢に達しているのは間違いございません。
つまり、それはどういう死に方をするかということでもあります。だが、翻(ひるがえ)って、自分を見ますれば、そこには、怒りっぽく、また、僻みっぽい人間が立っておるのでございます。
いつ目が覚めない朝が来るかもしれず、このままでは、昔の志(こころざし)の何一つ叶うこともできずに人生を終えるのかと思うと居ても立ってもおれない気持ちになるのであります。
そこで、日々修行に明け暮れている先生に、生きるための助言を求めたく手紙を差しあげた次第です。
ここで、どのように怒りっぽく、僻みっぽいのかをお話しします。
時々、夕刊を取ったとき、新聞大のチラシがバサッと下に落ちることがございませんか。
小生、あれくらい気に障る音はありません。
これも、僻み根性から来ておるのでございましょうが、夕刊をそっと取って、チラシがあれば、すぐさまくしゃくしゃにしてゴミ箱に投げいれます。
そのチラシは、ほとんど旅行代理店の広告でありますが、「カナダ横断鉄道の旅」とか「ドイツ・ロマンチック街道ツアー」などと値が張る旅行であります。
大体、夕刊には広告を入れなかったものですが、新聞広告が減ったために、あんなことをしているのであります。新聞社は、法人税が免除されているのにです。
テレビなどでも、パチンコなどの賭博性が高いものはCMを出さないという決まりがあったのに、今はどんどん出していて、真央ちゃんが出るスケートリンクにも、パチンコ屋の広告があります。背に腹を変えられないのなら、何をしてもいいのか!
いや、失礼しました。「人の不幸は蜜の味」と言いますが、それは、ちやほやされる人間には、早く蜜になれと思う心の貧しさを表しているのでしょうが、小生も、そこから抜けだせないのであります。
それで、最近は、テレビを見ないようにしております。特に、維新なんとかとか中国が出てくるとテレビを消します(田中真紀子を入閣させ、安倍を自民党のトップにさせたのは、
金をかけない中国対策だと思うのでありますが。バカとハサミは使いようであります)。
最近、胃の調子が悪く、医者に診てもらったところ、胃潰瘍ができていたのですが、その原因の一つはピロリ菌と申すものが胃に潜伏しているというのです。
小生の年代では、大抵のものが持っているそうでありますが、無邪気そうなものに、命を取られるかもしれぬのは、世の中と同じであります(いや、最近、弁護士、医者、裁判官などが痴漢をして、「社会的な命」を落とすのを見聞きするものですから)。
とにかく、1mmの千分の一という大きさということですが、昔の汚い水を飲んだことが原因らしいです。さすれば、ピロリ菌も、小生と共に戦中戦後を乗りきってきたようです。
しかし、こんなものに感傷的になるのはバカの骨頂です。
この頃、自分が2メートルものピロリ菌になって世間から袋叩きにあっている夢を見ます。
この相談を、「SAY少々納言」先生にと思ったのですが、女は何についても自信を持ちたがり、また、物事を単純にする存在ですから、今回は先生にお聞きしました。
神奈川県 ピロリ菌造
ふざけた野郎だが、わしよりは若い。十分、人生の「味を整える」時間はある。
「終わりよければすべてよし」と言うが、そのように持っていく努力をすることじゃ。
性格は変えられぬ。だから、自分が嫌だと思う性格を抑えることじゃ。そこから人生の味が出てくる。
なお、ピロリ菌は、もっと年を取ればいなくなると聞いておる。ピロリ菌に愛想を尽かれぬうちが花じゃ。