おじさんの話(5)

   

今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~

「おじさんの話」(5)
人間の文明は、今から7000年頃前に、チグリス川やユーフラテス川、また、その近くのナイル川で始まったことは何回も言った。
あとはインドのインダス川や中国の黄河ぐらいだから、地中海を中心に、外へ外へと広がっていったんだけど、満員電車の中で、「肩がぶつかった」だの、「お尻さわったでしょ!」といがみあうようなものだったんだね。
その後、アフリカやインド、中国などから、宝石や絹織物などがどんどん入るようになった。
当時、「ジャパネットたかた」がないから、王様は、それなら直接取りに行こうと考えた。
回転寿司の「くら」が高いから、自分で、マグロを釣りにいこうというようなものだ。船を借りたり、船頭を雇うたりすると、結局高くつく。金利も自分で払うことになる。
しかし、予想外のことが起こった。
アフリカの先の喜望峰を回って、インドへ行った者もいたけど、コロンブスのように、大西洋を渡って、インドへ行こうと思ったが、アメリカに着いたのだ。
そのときでも、コロンブスは、とうとうインドへの近道を見つけたぞと思っていたらしいね(それで、アメリカの先住民をインディアンと呼んだ)。
ようやく、ここはどうも勝手がちがうようだけど、とにかく国を一つゲットというような気分だったらしい(出たこと勝負で、何かやるのも、たまにはいいかもしれないね)。
そして、それを聞いた者が、われもわれもと海に出ていった。
大航海時代だ(おじさんも、いろいろ失敗して、今後悔をしているときだ。「大後悔時代」なんちゃって)。
そして、北アメリカだけなく、南アメリカ、そして、オーストラリア、ニュージーランド、ハワイ、トンガなどの南太平洋の島も見つけた。
もちろん、そこには、何千年も前から人が住んでいたけど、竹やりぐらいしかもっていないので、赤子の手をひねるようなものだった。
特に中央アメリカにあったアステカやインカという大きな国は、スペイン人に滅ぼされた。
戦争をしなくても、ヨーロッパ人が持ちこんだ病気にかかってどんどん死んでいった。
そらそうでしょう。ヨーロッパ人は風呂に入る習慣がないから臭い(それで、香水ができたぐらいだ)。
しかも便所がない。ヴェルサイユ宮殿にも、便所がなくて、男も女も、庭でしていたようだよ。
とにかく、他人が住んでいるのに、勝手に金や銀だけでなく、香辛料を探すようになった。
香辛料(スパイス)は熱帯で取れるから、これがほしくてたまらなかったんだ(大体ヨーロッパ人の料理はまずい。ロシアのビールは飲めたものじゃないし、イギリスでは、ビールを冷やさない。料理がおいしいのは、イタリアとスペインぐらいのものだ)。
世界史を読んでいて一番ホッとするのは、「オーストラリアにいたアボリジニーという先住民は(ニュージーランドにいたマオリも)、4万年間、平穏に暮らしていました」という文章だ。
もちろん部族間の戦争はあったけど、お互い譲りあうところは譲ったのだろうね。
「歴史は繰り返す」などと言って、歴史から学ぶことは多いはずなのに、そうした国はない。
しかし、モアイ像で有名なイースター島や、絵文字を発明したマヤ文明など、やがて自滅していった国は確かにあった。
「文明崩壊」という本を読むと、崩壊には、5つの原因があるようだ。
詳しいことは省略するけれど、モアイを作るためや畑を作るために、森を切りすぎたので、気候が変動したときに対応できなかったらしい。
その5つの原因は、みんなも当てはまるかもしれない。何か問題が起きたときは、一人で悩まずに、友だちに相談して、その問題にぶつかっていけばいいということなのだ。
おじさんは、家族(家庭)も、そうなのかもしれないと思っている。
今、親戚つきあいが、どんどんなくなっている。それで、家族が仲たがいをすると、すぐにばらばらになる。人にとって、家族が一番大事なんだよ。
「遠くの親戚より近くの他人」と言うけれど、それは、ほんとうは親戚に頼りたいということなんだ。
ちょっと「したり顔」をして、もうちょっと行っちゃうよ。

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