動作(2)
今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~
「動作」(2)
といって、「小指を立てる」、「親指と人差し指で丸を作る」とかゆうのは、あんまり上品やない(もっとも親指と人差し指で丸を作って、口へもっていくのはええけどな)。
口にするのがはばかれることを動作であらわすのやろな。
それから、思うてないことでも、動作になってしまうことないか(無意識に思うていたからやとゆわれたらしゃあないけど)。
鼻の穴の下なんかにホクロがある人としゃべっていると、ずっと見てしまう。見たらあかんと思うているのに、そこから目が離れへん。相手は見られていると思うているやろなと思うていると、余計にそうなる。
斜視の人にも緊張してしまう(ラフカディオ・ハーンも、ものすごい斜視やったらしいから、気にして横顔からしか写真を取ってへん)。きっとぼくのことを、いやなやつやと思うているはずやけど、どうしようもない。
歯医者が、口にいろんなもん入れるやろ。あれに舌がついていく。歯科衛生士の指にもついていく。これも、意識するとよけいに動く(まだ手が勝手に動くことよりましか。痴漢で捕まるもんな)。
スポーツ選手ややくざは、キンキラキンのネックレスをしている。
ぼくもしたことがあるけど、あれをつけたり、はずしたりする動作が恥ずかしくてやめてもうた(外国に行くときは、ピアスもしていたけど、鏡を見ながら入れるのも照れる)。
ネックレスをつけようと、両手を首の後ろに回して、こちょこちょしていると、「カックン」とか「オシャマンベー」の由利徹の芸に似てくる。金田たつえの「花街の母」(「かがい」と読んでほしいなあ)の「人に聞かれりゃ、おまえのこ~とを~」に合わせて、老いた母親が、針と糸で縫いもんするやつ。ときどき、針のすべりをよくするために、頭の油をつけて、くいくいと縫うていく。ぼくは、ちょっと小首傾げる、あんな動作絶対ようせん(上記の職業の人は、どうなんやろ?)。
動作は、作法とかマナーとゆう言葉になることもある。箸(はし)の持ち方のタブーなんか20ぐらいある。ぼくは、40過ぎまで、箸がクロスしているのが正しいとばかり思うていた。今は、公式(?)の場合は気をつけているけど、すぐクロスになってしまう(上岡龍太郎も、そうやったけど、嫁はんに指摘されたら、すぐ直ったとゆうとったけど)。どっかへ食べに行ったとき気をつけてみ。箸の持ち方は、指紋ぐらい人それぞれちがうな。
料理の食べ方も、同じもの「ばっかり」食べないとゆう基本から、魚の身を途中で反対にしないとゆうハイレベルのもんまである(フランス料理のマナーでは、バナナも、フォークとナイフで食べることになっているけど、そんなんできる?)。
ちょっとやんちゃやけど、京都で有名な豆腐製造会社の社長と飲んでいたとき、豆腐はどう持つもんですかと聞いたら、そんなもん斜めから突きさしたらええねんゆう答えやった(聞かんほうがよかった)。
とにかく、梅田の阪急ガード下にある「松葉」ゆう串カツ屋には、「ソースの二度づけはおやめください」と書いてあるけど、マナーとは、他人に不快な思いをさせないこと、つまり、他人のプライドを傷つけないことやと思う。
ほんまは、ここで終わって、次に行きたいところや。毎日、ムーズの神が降りてきて、もう500個ぐらいたまっている。今日やったら、「中村のりと陣内」や「森進一と石原真理子」で人生を考えたいし、「耳そうじ」で社会を追求したいけど、「動作」の結論が出ていないので、このまま終われそうにない。青汁のように、もう一杯。