すし屋にて(2)

   

今日も、ムーズがやってきた~きみと漫才を~
「すし屋にて」(2)
粉飾決算も、建設関係なんかは、公共事業を取るためとゆうこともあるけど、やっぱり株や。株価が落ちたら、なにもかもパーや。
ぼくも、ある日本を代表する化学メーカーが投資したいとゆうてきたことがあった。乗っとられるのを避けるために、増資して、あるベンチャー市場に上場するために走りまわっていたが、いったん上場すると、もうやめたゆうわけにいかん、それに、別に設備投資する事業やなかったから、リスクをかぶることもなかろうと思うた(結局、やめたけど、話に乗っていたら、ぼくの運命はどうなったやろ)。
堀にいる「堀エモン」も、「心配やったら、上場なんかせんといてくださいよ」ゆうとった。おっしゃるとおりやな。資金は集まるけど、利益を出さんとあかんゆうプレシャーは、すごいで。せやから、税金払うてでも、粉飾するんやろ。
偽装マンション事件で注目されている木村建設の篠塚とかゆう東京支店長(ぞくぞくするほどの人間やな。社長に忠節を誓いながら、業者から賄賂を取る。ええわ、ええわ)は、建設会社で、粉飾してへんとこは珍しいと開きなおった。
商社でも、ええかげんなもんらしいな。以前、商社マンやったもんを、営業本部長で使うてたが、商社は、物をこっちから、あっちへ動かすだけで、売り上げにしますゆうとったな。粉飾ゆうより、噴飯もんや。もっとも商社は、中小企業の間に入って、「上がり」を「トンビ」するだけやけど。
金(株も)が攻めてきたら、法人は、粉飾で逃げられる。人はどうやろ。ある人は、地上げ屋をしていたが、何もかも捨てて、タイで坊さんになっている。金も女もやりつくしたから、今後は、貧しい子供たちのために生きるゆうてる。
ビルの上から、金をばらまいたり、他人の家の郵便ポストに、金を入れるもんがいるけど、あれも、金に執着したばかりに、金は身を滅ぼす毒と思うて、そんなことするんやろか。
せやけど、金は、なんぼあっても、邪魔にならへんゆうもんもいる。自民党の金丸信は、ほんまに家が傾いたほど、金塊を溜めこんでいたんやろ(「家が傾く」でも、こうでなくっちゃな)。「がめつい奴」で、「世の中、銭だっせ」ゆう「お鹿ばあさん」のモデルになった人は、90才を越えているけど、最近、ばくち場を貸して捕まっとった。
証券会社の発注ミスで、22億円を手に入れた青年のように、会社勤めせんと、自分の家で、「あの株買お、この株売ろ」と日がな一日中、デイトーディングたらする男や女が出てきた(そんな子供がいたら、親としては、下手なタレントやスポーツ選手にさせるよりよっぽどええけどな)。日本のITをリードしたアスキーの西ゆう創業者が、「マイクロソフトの役員の頃、ビル・ゲイツの資産が5000億円のとき、自分は300億円持っていたけど、300億円持っていたら、どんな気分になると思いますか?500億にしたいと思うようになります」とゆうとった。金は増えると、ジェットコースターに乗っていて、ケンケンで止まろうとしても、無理なようになるんやろか。また(3)を書くことになった。

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