掛布と江夏
今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~
「掛布と江夏」
長嶋茂雄が、「巨人軍は永遠に不滅です」と、「馬から落ちて落馬した」とか「腹が腹痛です」みたいなことをゆうて引退したとき、巨人ファンだけでなく、プロ野球ファンが、「もうあんな日本語が聞けないのか」と引退を惜しんだもんや。
その後、4番やエースがどんどんメジャーにいって、プロ野球は、メジャーの2軍みたいなことになっているけど、ファンは、それを楽しんだらええのや。
ぼくは、甲子園球場のそばで生まれたから、タイガースのファンやけど、まあ、どこのチームも、「永遠に不滅」ゆうことはないけど、「永遠に幻滅」ゆうこともないのとちがうか。今のタイガースも、オリックスもそうや(10年ほど前、ぼくが、シーズンチケットを客や知りあいにばらまいているときは、野村ヤクルトに勝てたためしがなかった)。
勝つだけやったら、バースのようなもんが来たら一気変わる(タイガースでは、バースとオマリー以外はどうしようもなかったけど)。
それと、そのシーズンの勢いやろな。今、タイガースが逆転で勝つのは、勢いがあるからやろ。
せやけど、「救援のJFKがまずありき」ゆう野球は好きやない。それで、今後は、広島カープのファンになろうと思うているねん。
カープは、ドミニカに野球学校を作るなどの地道な努力をして、若手を上手に育てる。そして、一人前にしては、よそに取られる。主力選手がいなくなるから、若手ががんばるのやろけど、ジャイアンツやタイガースとはちがう態度がええ。
とにかく、選手は景気のええチームの方がええのに決まっているが、引退後の人生は、たいへんらしいで。
年棒2億や3億やゆうても、半分は税金で取られるらしいし、引退した年は、現役のときの年棒で税金を払わんとあかん(それについては、金村義明が、その「貧乏ぶり」をようしゃべっている)。
手っ取り早いのは、元のチームのコーチか解説者になることやろけど、コーチでも、地元テレビ局でも、現役から比べたら、わずかなギャラらしいから、焼肉屋とかお好み焼き屋をする。
引退後、一番成功したのは、日テレと契約している掛布とゆわれている(年間の収入が、2億とか3億あるらしい)。
掛布は、ぼくが糾弾してやまない(何もんやてか)「~あげる語」の名手や。
「バットをちょっと遅らせてあげて、ボールをライトに打ってあげてですね・・・」ちゅうやつやな。
まず、「あれはですね・・・」ではじまって、最後には、「えー、えー、えー」と自分で返事をする。それは、社会復帰した江夏もそうや。
どちらも、魑魅魍魎(ちみもうりょう)のタイガースで揉まれたためか、性格かしらんけど、自分をガードしているのやろな(飲酒運転やクスリなどの過去を考えると、二人とも、人間関係がうまくいかん性格やろか。江夏は、思うていることをすぐにゆうタイプで、掛布は、にこにこして腹に追い解くタイプのちがいがあるかもしらんけど)。
そこで、野球の解説となると、他人を寄せつけなくするために、言葉のガードをするのかもしれん。
それは、2人だけでなく、まわりのもんでもそうや。知らないことには、話に乗ってこないけど、得意なことには、口角泡を飛ばして語る。そして、最後には、「えー、えー、えー」、「うん」、「ぼくの内でそうです」などで終る。
食習慣が、健康状態をあらわすように、話し方が、性格や今の状態をあらわすように思う。
ぼくらも、自分の話し方をチェックして、自分を知ることは大事なことや。えー、えー、えー。