原戸籍(1)
2016/12/28
今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~
「原戸籍」(1)
夕方ともなれば、あちこちで、犬が散歩させてもらっている。みんなすごい犬や。
「ダックスフンドが来た。腹が地べたにつかえそうやけど、哲学者のような顔をしている」、「あれはシュナウザーか。かわいいやんか」、「あの大きいのんはゴールデンレトリバーや。ほんま賢こそうやな」、「わっ、ボルゾイ。さすがロシアの貴族が気に入ったはずや。気品がある」てな調子で、見飽きへんな。
ただし、犬の人気も流行があるらしい。「101匹わんちゃん」でダルメシアン、サラ金のMでチワワ、なんでか知らんけどハスキーなどが流行った。
ぼくの子供のときは、テレビで、「名犬ラッシー」が大評判やったけど、コリーなんか50年前の田舎では見たことなかった。
その頃、「名犬リンチンチン」とゆう妙な名前の犬のドラマもあった。あれは、確かシェパードやったけど、それもおらんかった(「ミスターエド」ゆう、しゃべる馬のドラマもあった。ぼくらは、アメリカのドラマを見て大きくなった)。
ところが、近所にスピッツはいた。蹴りたいほど鳴いてばっかりいた。しかも、畳の上で飼われていた。当時そんな家はなかった。せやけど、なんぼほえられても、その家に行かんとあかん理由があった。その家には、テレビがあったからや。
つい最近まで、サモエドゆう種類の犬と親しかった。飼うてへんけど、あるペットショップにおった。生後6ヶ月ぐらいになっていたけど売れんかった。ぼくは、白熊のようなその犬に、密かに「サモちゃん」ゆう安易な名前をつけて、時々会いに行っていた。その白いふわふわした毛がかわいいサモちゃんは、ある日いなくなって、悲しかった(「探偵ナイトスクープ」に依頼して、サモちゃんに会っても、向こうは、「なにか?大体、『サモちゃん』ゆう名前とちがうし」ゆう顔をするやろけど)。
とにかく、今日日、(きょうび)、血統書つきの犬やないと、犬と認めてもらわれへんようやな。
前から、「雑種の人間が、そんな犬連れて」ゆうてからかっていたけど、よう考えたら、日本人は、朝青龍の祖先と南方の人間が交じりおうて、純血種になったんやし、犬も、交配をして、今の種類になったんやった。いっしょやった。どうもすみませんでした。
せやけど、散歩の様子を見ていたら、日本人の男が、欧米人の嫁はんを連れて歩いているように思えてしゃあない。
外人の男が、日本人の嫁はんを連れている場合ももちろんあるけど、ここだけの話、外人の審美眼は、ちょっとちがうなあと思うているご同輩もおるやろ(イナバウアーで有名なスケート選手が、東洋一の美女と評価された)。
まあ、「これは、いかれてもうた」と思うたのが、後藤久美子ことゴクミぐらいやろか(何しろ国民的美少女やもんな)。
先日、週刊誌で、ある女性が、「今度ミスユニバースになった日本人や、『歌姫』とゆわれている歌手、エビちゃんとかゆうモデルのどこがきれいにねん」と書いていた。しかも、日本人と結婚しているけど、パリにいる中山美穂に、「早う目を覚まして、別れて日本に帰ってこい」ゆう芸能レポーターもいる。
みんな失礼やろ。中山美穂なんか、子供もいるちゅうやないか。犬も嫁はんも、他人には関係ない(ぼくが言いだしたんか)。
ところで、最近、ぼくの血統書が必要になった。