誤解(2)

   

今日も、ムーズがやってきた

「誤解」(2)
前回は、誤解は、人生につきものやとゆうた。
ぼくも、中学生のとき、「パンツの穴事件」で冤罪(えんざい)にまきこまれて、爾来(じらい)、4十数余年、その汚名の下で生きてきた(もっとも、この前思い出したんやけど)。
ぼくの名誉がかかっているので、私事(わたくしごと)ながら、長々説明して、失礼しました(いつも、私事しか書いてへんがなやて)。
「誤解」で思い出すのは、クラーク博士の「ボーイズ・ビィ・アンビシャス」という言葉や。アメリカへ帰るときに、馬に乗って、「少年よ、大志を抱け」と、札幌農学校の学生を励ましたゆうて、今も有名や。
せやけど、あれは、クラーク博士の生まれたマサチューセッツの地元で、「サイナラ」ゆう意味しかないんやて(これには、いろいろ説があるようやが)。
これが、ほんまやったら、すごい誤解やな。
博士は、日本に、1年しかいなかったけど、キリスト教の教育をしたこともあって、学生や社会に、ものすごい影響力を与えた。
そこから、内村鑑三や新渡戸稲造が、「星雲の志」を持って、えらい人になったんやから。もっとも、本人は、アメリカに帰って、鉱山会社を作って失敗して、60才で死んだ。
力道山の場合もそうやな。戦争で負けた日本のために、憎っくきアメリカ人を、空手チョップで、やっつけてくれたんやから、日本中が、興奮した。ブラッシーが、相手の頭をかんで、血まみれになったんを見て、年よりは、よう死んだ。あれが、白黒テレビでなくて、カラーやったら、どないなってたんやろ。だあれも、ショーや思てへんかった。
北朝鮮が、「母国の英雄・力道山」ゆう映画を作ってるけど、「そやったんか。なあんや」ゆうものは、だあれもいてへん。そのくらい、力道山は、日本の英雄やったから。
3,4前まで、東京によう行っとったけど、関西を、毛嫌いしている人も多かったな。「関西の人は、お金にはがめついよね」とようゆうわれた(「がめつい奴」の影響か)。これがほんまかどうか知らんけど、そうやったら、こんなに苦労してへんわいと思うた。
もっとも、山手線の中で、しょうもないことで、大声で笑ろてるのは、関西人が多いな。
アメリカでは、「人間が、月に行ったのは、うそや。スタジオでロケしただけや」と大騒ぎしているけど、「人間は、猿から進化したゆうのは誤解であって、人間は、神が作ったのである」とゆう根強い意見がある。
誤解どころか、理解ゆうのも、なんやわからんようになってくる。どないしたらええんやろ。「誤解」の反対の「理解」ゆうのは、「自解」なのかもしれん。ぼくらは、この世のあらゆるものを、「自解」しながら、生きてるんや。
ところで、ネコを抱くと、気持ちよさそうに、うっとりとしてるやろ。あれは、なんぼ飼主でも、恐ろしくて、じっと我慢しているだけやとゆう説がある。どうする?

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