代償(1)
今日も、ムーズがやってきた~きみと漫才を~
「代償」
ぼくは、頭や顔から、異常に汗が出るので、何とかする方法がないか調べたことがある。
すると、顔や頭も難儀やけど、手のひらの汗で困っている人が多い。ひどい人は、汗が、手から滴りおちて、本がべたべたになったり、パソコンをつぶしたりする人もいるらしい。
だから、デートもでけんから、結婚もあきらめざるをえない。
原因は、緊張すると、汗を出さす交感神経が、異常に働くようになるからやて。
そこで、交感神経を遮断する手術をするのやけど、今度は、腋、腹、足など、とんでもないところから、大量に汗が出て、人前に出られへんようなることもある。
これを、「代償性発汗」ゆうらしい。
もしそんなことになって、大雨の日に歩くみたいに、靴の中がぼとぼとになるのもいややし、手ぇ拭いてへんように思われるのいややしと悩んでいた。
とりあえず、顔に汗かくのは、よう働いているように思われるやろし、頭に汗をかくと、頭皮が、「床下暖房」になって、毛細血管がいきいきして、はげへんやろと考えるようにした。
ところで、「代償性」とゆう言葉が、頭に残った。
「代償性発汗」は、交感神経が、「こうなったら、よそから、汗を出したる」と怒ったんやな。それなら、世の中にも、代償を要求したり、払ったりすることが多いから、それを考えてみぃと、ムーズが聞いてきた。
それは、嫁姑関係を、「嚆矢(こうし)とする(ものごとのはじまりやな)」と思う。
としよりのまわりには、そんな例が、なんぼでもある。なんでやゆうたら、介護が起きても、嫁姑の関係は、前と変わらへんからや。だから、姑が老人施設に入っても、絶対、嫁が来んか、来ても、主人の後ろで、なんにもゆわんと見ているだけの場合もある。
なんで、こんなことになったかと聞いたことがある(こっそりと、な)。
自分が嫁に来たとき、その姑が、嫁入りの荷物を見て、「あんたの荷物少ないなあ」とゆうたんやて。親が一生懸命用意してくれたのに、こんなことをゆわれて、絶対忘れへんとなったわけや。それから、40年、姑が年老い、今こそ、「うらみ晴らさで、おくべきか」。介護がしたくないことの、自分への言い訳のようにも思えるけどな。
姑からゆえば、あんなことゆわんかったら、家で、余生をおくれるところを、えらい代償を払うようになったなとゆうことや。しかも、40年の金利もついてくることになった。
何気ない一言が、根に持たれることが多い。しかも、時間が、立てば立つほど、取りかえしがつかないことになる。「げに恐ろしは、おんなの恨み」やな。
「貸借対照表」(バランスシート)は、収入と支出が、ぴたっと合うもんや。だから、世の中の代償が合わんかったら、戦争や内乱、離婚が起きるのかもしれん。
こうなったら、次回、代償を要求するほうを書かんと、バランスがとれん。
今日も、ムーズがやってきた~きみと漫才を~