100才の主張(2)

   

今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~

「100才の主張」(2)
最初は田所コメットさん。田所さんは80才まで宇宙工学の技術者をしていた女性です。
―――わたしはさあ、みんなから人間嫌いって思われていたの。あんまり人づきあいをしなかったからね。
でも、そんなことはないのになあとずっと思ってきたの。他人のことでも、かわいそうな話を聞くと一日中泣くこともあるし、苦労して幸福をつかんだことを聞くとほんとにうれしいもの。
あるとき、わたしは人間嫌いではなく、人間関係が嫌いなだけだということがわかったのよ。正確には苦手なだけなの。
それに気づいたきは80を過ぎた頃ね。そのときはほっとしたわ。
だって、自分と同じ人間が嫌いって寂しいじゃない。関係は後でどうにでもなるから。
   つまり、80年生きてこそわかることがあるのよ。これからも何がわかるか楽しみよ。

次はミハイル田口さんです。彼のまわりにいつも人が集まっています。
―――西暦3000年1月1日をこの目で見たいのが夢だ。今年は2682年だろ?後318年だ。笑うやつは笑え。それを一生懸命考えていて生きている。

三浦地球さんです。彼はここに来るまで火星に住んでいました。
―――人生はタンタンと生きるのが秘訣だな。タンタンとやれば、(物事は)トントンと進む。
(考えを)テンテンと変えれば、(人生は)モンモンと悩むだけだ。

山脇メアリーさんです。彼女はIQ300の天才です。
わたしは人生は妄想だと思うの。幸福も不幸もそう。
みなさん、誰かが自分は不幸だと言っても、考え方次第だって慰めるでしょ?
つまり、それは妄想、陽炎(かげろう)のようなものだからです。誰が見ても不幸ならそんなことは言えないはずです。つまりは生きていることも妄想です。そして、妄想ほど楽しいものはないわね。

次はハネス高富さん。20代前の祖先はアフリカから来たそうです。
―――おれは言うべきことは言ってきた。たまには言ってはいけないも言ってきた。それが長生きの秘訣かな。
   最近は、どこの家でも自動運転の車だけでなく、自動運転の飛行機を持っているが、くそ生意気に窓から腕を出しているやつがいる。
   気に食わないから腕も撃ちおとしてもいい法律を作るべきだな。
   それから、やくざと塾の教師もこの世から抹殺する法律がいる。

最後は元大学教授の田中源一郎さんです。
今も教授と言わないと呼ばないと機嫌が悪いそうなので、そう呼びます。
教授。それでは「慌てない乞食の会」をしめていただけますか。
―――諸君。エネルギー保存の法則というのをご存知かな。
エネルギーはどんな形を取ってもその量は変わらないのだ。わからない人はネットで調べたまえ。もちろん人間も自然の一部だから、その法則は当てはまる。
それを敷衍(ふえん)すると、人間の感情もそれが当てはまる。感情とは喜怒哀楽である。
それなら、同じエネルギーを使うなら楽しい方にすべて使おうじゃないか。

拍手が起きましたね。さすが大学教授です。しかし、総長になれなかったのが人生で一番悔しいことだそうですが、それも乗り越えられたようです。
みなさんのお話から分かることは、楽しい老後を送には、人生を誰からもらったプレゼントと考えることだと思われます。それでまた次回にお会いしましょう。

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