情ホールサービス

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復活ノート

「情ホールサービス」
最近どこかの県でマイナカードのトラブルがありました。高齢夫婦の奥さんの体調が悪くなり、近所の病院に行きましたが、マイナカードがうまく反応しなくて、病院側はとりあえず10割負担を要求したそうですが、手持ちがなくて明日保険証を持ってくるといったん帰宅したようです。
しかし、その晩また具合が悪くなり病院に行ったそうですが、手遅れだったそうです。
従来の紙の保険証を持っていっておれば助かったかもしれないというのです(保険証と言えば紙の物しかありませんから)。
年内で紙の保険証がなくなった時、マイナカードに不具合があるケースは他人事ではありませんが、10割負担を要求するのかと聞かれた河野大臣は、「そんな事例は聞いていない」と答えたそうです。
今問題となっている万博も、工事の遅れやメタンガスなどの疑念に対して、「問題はない」とデジタル回答をしていますから、不安は増幅する一方です(今、会場で毒性の強いヒアリが見つかったというニュースが流れています)。
前回も書きましたが、50年前の「結婚相手をコンピューターが選びますから大丈夫です」という結婚相談所のポスターから人の心はあまり変わっていないようです。
当時は、「コンピューターはすごいもんやな」と思いましたが、50年もたつと、そうはいきません(ただ、AIというものが出てきましたから、同じように騙されるかもしれません。AIを使えばフェイクニュースを世界にばらまくのは簡単らしいようですから)。
「智に働けば角が立つ 情に棹(さお)させば流される 意地を通せば窮屈だ
とかくに人の世は住みにくい」は夏目漱石の「草枕」の有名な一文ですが、私が年をとっただけではなく、社会はデジタルなどの智で固まっているので住みにくく感じてしまいます。
要するに、物事をどんどん情報として分析するからデジタルという智は必要でしょうが、あまり楽しくはないのです。
草枕には、「住みにくい人の世」を住みやすくするために「詩が生まれて、絵が出来る」とありますが、他のものはどうでしょうか。
智に対抗する情の世界を作るのです。題して、「情ホール」です(城ホールではありません)。
先日知りあいが、「シニア歓迎」というバイトに応募しましたが、「70まで」と断られたそうです。彼は、「それなら、74才はシニアではなく『死にや』か」と怒っていました。
そういう話を、情ホールに送ってもらって(ネットサービスですが、これは仕方がありません)、70以上の会員で情を込めて話しあいましょう。
情がいかに人間にとって、社会にとって大事なものかを自分の体験から話すのです(別にとしよりだからといってバイトを断られた腹いせではありません)。
デジタル社会に生まれたZ世代に、これ以上後がないZ世代が送るサービスです。誰かはじめませんか。