ヨットマン
今日も、ムーズがやってきた~きみと漫才を~
「ヨットマン」
この前から、60代(堀江謙一)、70代(斉藤実)が、ヨットで、世界一周して意気軒昂や。
なんで、そんなことするんやと聞かれても、「そこに、海があるからだ」とゆうだけやろな。
ようやるわと思てても、ぼくらみたいな50代も、その気になったら、心身とも、まだまだいけるとゆう気持ちを持たせてくれたのはうれしいわ。特に、斉藤さんは、心臓病で、年金生活や。もっとも、ぼくは、ヨットの航海も、バンジージャンプも、絶対せえへんけどな。
せやけど、そのニュースを聞いて考えることがあった。
ゆうても、「海は、人生と一緒や。嵐もある、孤独なときある」みたいな結婚式のスピーチとちがうで。そういえば、こんなんもあるな。「これからは、三つの袋を大事に。お袋、給料袋、そして、堪忍袋」とか、「人生には、いろいろな坂があるけど、「まさか」とゆう坂には気をつけること」(最近聞いてへんけど、定番の笑いもええ)。
ぼくやったら、スピーチでは、マラソンを出す。ただし、長いとか、曲がりくねっているとかゆうことやない。
ぼくが、初めて、フルマラソンに出たとき、ひざを痛めていたけど、せっかく、日本から来たんやからと走った。完走はしたけど、痛くて、泣きながら歩いた。
二回目は、前にも書いているけど、テレビが入って、上岡龍太郎と、そのまんま東が、どっちが早いと競争していたゴールドコーストマラソンやった。
ぼくは、前のことがあるから、楽しく走ろうとして、ゆっくり、ゆっくり走った。
そうしたら、最後は、エネルギーが余ってもうて、思いきり走った。ゴールのとこで、アナウンサーが、「日本人のおっさんが、えらい勢いで走ってきたで」ゆうとった。
つまり、人生も、マラソンといっしょで、ずっとがんばるのはしんどいけど、最後に、エネルギーが余ったら、後悔するでゆうことや。頭がにぶうなっとるのに、体力があっても、どうしようもないわな。
それと、フルマラソンの全体を見たゆうことは、ものすごい自信になった。4時間でもな。
ヨットマンは、42キロどころか、5万キロゆう地球の全体を見たんやから、自信の塊で、怖いもんしらずやろな。
だから、斉藤さんは、「サラリーマンなんかしても、どうせ課長止まりや。男やったら、自分のしたいことをやらんかい」とほざくし、堀江さんは、「今度は、南北の地球一周をやります」と相変わらずや。あほらしゅうて、陸(おか)なんかにおれんのやろな。
人生も一緒やな。全体を知っていたら、生きるのが楽しいやろな。「ここは、力を抜こう」、「よし、ここで、スパートや」と、うまいことエネルギーの配分ができる。
人生は、多少のやり直しはできても、一回きりのもんや。だから、ほぼ全体を知っているとしよりから聞くことが大事やけど、あんまり、そうせえへん。
とりあえず、だれでも、生きられるもんな。ヨットも、免許がいらん。