シリコプター
今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~
「シリコプター」
ほんまにそう思うているのかわからんけど、「長生きしていても、ちっともええことない」とゆうのが口癖のとしよりも、孫の結婚式に出たときとか、連れあいの三十三回忌を無事にすましたりすると、「長生きはするもんや」と思うこともあるやろ。
せやけど、今はそう長生きせんでも、いろいろ見せてもらえる。
100年に一度の世界恐慌やろ。90年前のスペイン風邪の再来やろ。6000年(縄文時代)ぶりの温暖化やろ。
まあ、世界恐慌は、株も持ってへんから損することもないし、1957年以前に生まれているから、インフルエンザの免疫は持っているようやし、悪いけど高見の見物をさせてもらうわ。
昔、「アンマスクド ジャパン(素顔の日本)」ゆう本がベストセラーになったけど、今は、花粉症、インフルエンザと、マスクは手放へんようになったから、「マスクド ジャパン」やな(台湾人は、カラフルなマスクでバイクに乗っているけど、あれ見たら笑うてまう)。
ところで、スペイン風邪(スペインとは何の関係もなく、アメリカから流行した)では、世界で5000万人が死んだとゆわれているのに、外国では、マスクやうがいの習慣がないんやてな(医者が「効果がない」とゆうているらしい)。
せやから、あるアメリカの商売人が、万博に来て、マスクをしている日本人を見て、けったいな国民やと思うて、「がん保険」を考えたのは有名な話や(アフラックの創業者や)。
そして、温暖化や。縄文時代の温暖化やったらたいしたことないけど、2億年(ジュラ紀)前の温暖化やったらえらいこっちゃ。
今の温暖化の原因はもう一つわからんらしいけど(太陽活動などの自然現象やとゆう科学者がいる)、陸も海も暑う(熱う)て、たいていのもんは死ぬやろ。
2億年前の温暖化で、植物があほほど大きくなって、それで、トカゲも大きくなって恐竜になった。
それが、隕石か何かで絶滅して、悪玉の石油や石炭になった(石油がないと、これだけの文明はでけんかったけど)。
温かくなると、「おませさん」になるんやな。イギリスでは、小学生や中学生が子供をぎょうさん生んでいるんやてな(幼稚園のとき、女の子の裸が見たくてしゃあなかったけど、あれも温暖化の先取りか)。
この前、新聞に載っていたけど、どんどん増えることを「ネズミ算」とゆうやろ?
せやけど、実際ネズミがそう増えないのは、自然の働きらしい(子供のとき、役場に、ネズミの尻尾をもっていったら、なんぼかで買うてくれた)。
この温暖化も、人間が増えすぎたので、自然がそう決断したんやないかと心配している科学者がいた。そうなったら、今度は、人間が石油になるんや。
長生きせんでも、ミレニアム(新千年紀)、パンデミック(世界大流行=大正時代にも、日本で使われたようやけど)などとゆうめずらしい言葉を聞く時代や。
この前、90過ぎのおばあさんが、「シリコプターが痛くてな」とゆうたことがあった。
シリコプター?わっ、なつかしいわ。これも、めずらしい言葉や。
昔、ちょかなおっさんが、「しんどうて、ごっつい注射を、シリコプター(シリコブターともゆうていたな)に打ってもろたわ」とかゆうていたけど、主人も、子供も全部教師の上品なおばあさんが、「シリコプター?」。
もう絶滅したと思うていたけど、まだ生きていたんや(ニホンオオカミはどうや?)。
なるほど、なるほど。「シリ」でははしたないから、「お手洗い」のような奥ゆかしさとユーモアで残っていたのか。
それなら、いちびりなおっさんがゆうていた「今日はオンスや」はどうやろ?(そんなおっさんこそ消えてなくなれてか)。
CO2もウイルスもちっちゃいけど、ぼくの興味もちっちゃいわ。