障害物

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復活ノート

「障害物」
iPadがあればおもしろいでしょう。
しかし、電子辞書も、百冊以上入っているという最新のやつをほしくてたまりませんでしたが、値段が高いこともあって買えませんでしたが、意味を調べるだけなら、10年以上のもので充分間にあいます(ネットでも調べられますから)。
私のような年配の者が多いと思いますが、出版社のほうは、芥川龍之介のように、「漠然たる不安」を感じているようです。
以前から、新聞社は生きのこれるかということが言われていますので、それとあいまって、紙の将来に、「漠然たる」ではなく、今乗っている船の先に滝の音が聞こえているような状況かもしれません。
私が若いころは、新聞社や出版社に就職するのはエリート中のエリートでした。就職して2,3年でボーナスが100万円以上と自慢している友人がいました。
それが、不況産業、しかも、永遠の不況産業と言われるようになったのですから、「盛者必衰の理をあらわす」は正しかったのです。
しかし、ちょっと待ってください。この前、村上春樹の本が何百万冊と売れたじゃないですか。
紙の本あれ、電子書籍であれ、みんな文章を読みたがっているのです。
最近、「国民は聞く耳を持たなくなった」と唐突に辞任した総理大臣がいましたが、「読む目」いや、「読む心」が待っている文章を書く人がいなくなったからではないですか。
特に詩人がいないのは、その社会にとって大きな不幸だと思います。
出版社は、背景が黒で字が白の本を作ったり(字が大きく見える)、おまけがついているムックを出したりと危機を乗りこえようとしていますが、どうも小手先のように思えて仕方ありません。
自分がやっているビジネスに社会の需要があるほど恵まれていることはありません。
出版だけでなく、介護でも、他の「儲からない」と言われているビジネスでも、需要の前にある障害物を取りのぞく努力ができていないのではありませんか。
私は、育児や介護などの家庭サービスを、介護保険ができる遥か前(1974年=昭和49年)からはじめましたが、今再開するなら、障害物(介護保険や不況など)をどう取りのぞくかを考えます。
介護保険は障害物であるということには異論があるかもわかりませんが、実際やってみたらわかります。
もちろん、介護保険から収入があるのですが、自分なりに需要に応えようということを邪魔することも多いのです。
あらゆる方向から需要に向っていく努力をしておれば、かならず道ができると思います。
今はあなたの努力が試されているのです。