見る

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復活ノート

「見る」
私は、1974年(昭和47年)に、日本で始めてベビーシッターサービスや在宅介護サービスを考案・企業化したことは述べてきました。
高度経済成長に乗って、事業は順調に拡大してきたことも説明しましたが、スタッフの確保は、頭の痛い問題でした。
それまで、こういう事業がなかったので、職安に依頼しても、「職安法」に違反しているので登録できないという態度だったからです(もちろん社会保険にも入れませんでした)。
長い間、派遣と請負の間でうろつき、ある職安では(そこの所長の判断で)、募集ができ、ある職安では、門前払いという状態でした。そして、派遣法ができたのです。
今までなかった事業の場合は、こういうことがあります。また、事業そのものも、社会に受け入れられるまでには、紆余曲折があります。
派遣事業だけでなく、「回転ずし」や「ビデオ・CDのレンタル」も、一度社会からなくなったことがあります。
そこから復活してきたのは、社会の変化に対応した「別の」経営者がいたからです。
これは社会に絶対に必要だと判断するなら、今苦境に落ちているビジネスを、自分なら、どうするか考えるのも、今までなかったビジネスを考案すること以上に成功する可能性があります(とりあえず、他人が自分の金と労力を使って、社会的に認知させてくれているのですから)。
その対象はいくらでもあります。まず派遣事業。これも、現在、法律違反事項が、毎日といっていいほど報道されています。
次はコンビニ。既存の大手は、新鮮な野菜、作りたての惣菜、配達などと差別化をしていますが、「24時間をやめる」という面から考える。私の親戚もフランチャイジーをやっていましたが、疲れはてて、10年でやめました。
コンビニは、飽和状態ですから、新しい発想がないと、新規参入はできません。フランチャイズの見直しからはじめることです。
また、急成長している事業を見ること。全国展開を急いでいるので、組織も出来上がっていませんし、人材もそろっていない可能性があります(私たちは、マニュアルがいかに頼りないものかわかっています)。
とにかく、他人のビジネスを見てください。漫然とではなく、ラーメン店主が、ライバルのラーメンを食べるように、まず利用することが一番です。
そこから、「見る」訓練をしてください。復活は、「見る」ことからです。