危機意識

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復活ノート

「危機意識」
毎晩、近所にある5,6店のスーパーに行きます。イオンやダイエーなどの大型店から、「いかり」などの関西で展開するスーパーです。もちろん、商売用の食材を買うためです(油やバター、洗剤も含めて)。
特売日は各スーパーで決まっていますし、毎日チラシをチェックしています。
原価を低くすれば、利益が上がるのですから、どうしてもこうしなければなりません。
毎日の観察から言えば、消費税増税から、どのスーパーも、客が減っているように思えます(火曜のイオンでも、木曜のダイエーでも)。
「ラップ5年分」なんて売り方をしたのですから、ある程度は仕方がないでしょうが、どこも、そう影響がなかったようです。
前回も言いましたが、一番影響があると予測されていたファミレスは、新商品や新サービスで、売り上げが伸びているそうです。
自分の商品やサービスの値段を決めるのは経営活動で一番の要(かなめ)です(そこからすべてが決まるのですから)。
それなのに、税金といえども値段を変えざるをえないのは緊急事態です(もちろん、変えないことも選択肢の一つです)。
ただ、幸か不幸か、1年以上前から決まっていたことなので、緊急事態とはいえないかもしれませんが、ファミレスは、漫然とその日を待つのではなく、それにどう立ち向かうかを考えていたのが勝因だったのです(その点、下請け業者はそういうわけにはいかないので対応がむずかしいのです)。
しかしながら、私が活動している町では、増税を「千載一遇」のチャンスと考えてか、5%の内税をそのままにして、さらに8%を上乗せした店や(JAの野菜販売店など)、8%になる数か月前に値上げして、さらに8%を上乗せした店があります(地元の牛肉販売店など)。いずれも、都会では通用しない田舎商法ですが、時間をかけて信頼を積みかさねていく商売の根本から外れています。
ビジネスは、私流に分ければ、「今までなかったもの」と、「飛ぶ鳥落とす勢いのもの」があるわけですが、どちらをするにしても、危機意識は常も持っておかなければなりません。
「今までなかったもの」は受けいれられるかどうかわからないのですから、自分の気力との勝負です。
また、「飛ぶ鳥落とす勢いのもの」は、そのビジネスは社会に受けいれられていても、あなたが受けいれられるかどうかはわかりません(それは、自分が何か買うとき、何を基準にするかで考えてください)。
安いだけでリピーターになってくれるでしょうか。だから、危機意識がいるのです。
それと組織力です、これは、介護施設の例として何回も言ってきましたが、組織があって、そこに人間が入るのではありません。
人間が組織を作るのですが、もっと言えば、組織とは人間関係の状態をあらわしています。
経営者の命令に何一つ不満なく従うのは人間関係とは言えません(自分が、昔下っ端のときのことを思いだせばわかります)。
経営者の危機意識と組織の人間関係があればこそ、緊急事態を乗り越えることができるのです。
もちろん、客も一度の失敗なら応援してくれます。2回3回の失敗でも許してくれる信頼があればいいのですが、そのでなければ、この二つを日頃から忘れないようにしなければなりません。