今も昔も

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復活ノート

「今も昔も」
テレビというものが小学3年生のときに家に来ました(羽振りのよかった親戚が買ってくれました)。
それまでは、近所の家を回ってはプロレスや相撲、野球を観ていましたので、どれほどうれしかったことか。
それから、幸福なテレビ生活がスタートするわけですが、中学生にはキューバ危機がありました。
子供ですから詳しいことはわかりませんでしたが、「核兵器が使われるかもしれない」とテレビのアナウンサーが叫びますので、「これからどうなのだろう」という不安でいっぱいでした。
そのときのケネディ大統領の様子が、何十年も立ってからドキュメントとして放映されましたが、ケネディもフルシチョフも核戦争を覚悟していたようです。
その翌年はケネディ大統領の暗殺があり、朝起きると、「ケネディが殺された!」父親が叫んでいたのを覚えています。
それから、「もうあんなことは起きないだろう」となんとなく思いながら生きてきましたが、最近、中国の振る舞いによって、またきなくさくなってきました。今の子供に、私がキューバ危機のときに感じた不安を感じさせたくないものです。
中国の言い分は、「自分の領海だから、何をしても自由だ」ということですが、人間の場合は、「まあ、いいよ」とか「遠慮しとこか」なることもありますが、国となると、どんなことも一歩も譲らず、「なんでこうなるの!」です。
しかも、中国の経済が失速すると(すでにしているようですが)、世界の経済にも影響が出るようです(中国はアメリカの国債を大量に買い込んでいます)。
つまり、中国が不況になると、中国への輸出が減る。そして、中国も不景気になった外国への輸出が減るという連鎖です。戦後すぐと比べると、国際関係は複雑な要素が絡んでいるのです。
自分の欲を通そうとするのは国だけではありません。企業でも同じことです。競争をすることによって成長できるのはまちがいないと思いますが、それが過度になると自分の首を絞めることになります。
東芝の不正経理やVWの不正プログラム、つい最近のことでは旭化成グループの不正データなども正当な競争ではありません(こんなことをしていて、何もなしに終われると思うことがおかしいのです)。
それは自戒の意味もあります。多少それらしきことをして、内部告発、そして倒産しました。
私が学んだことは、競争とは、同業他社とのことは少しだけにして、自分や自分の会社と競争するということです。
そして、一番考えなければならないことは、顧客や企業の役に立つにはどうすればいいのかということです。戦略としてそうするのではなく、心からそう思うことです。
「WINWINの関係」という言葉あります。どうもなじみにくい言葉です。
相手にWINになってもらって、こちらも成長することはできないものでしょうか。負け犬の僻みかもしれませんが。