言検

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復活ノート

「言検」
日本漢字能力検定協会(漢検)が、「儲けすぎ」、「親族が経営している企業に丸投げ」あるいは「その企業も実体がない」とか犯罪者集団のようにいわれていますが、財団法人なのに、「天下り」を拒否したから、役人から「嫌がらせ」をされただけというのが真相のようです(確かに理事長の独断専行はあるでしょうが。それなら、日本財団はどうでしょう)。
漢字を「商品」にしたのは、理事長の先見の明でしょう。
小学生のとき、「漢字テスト」があった人も多いでしょう。私も、放課後漢字小テストがあって、棒グラフで競わされた思い出があります。漢字は、社会人としての必須アイテムだと思われていたのでしょう。
現代は、ワープロの普及で「読めても書けない」症候群が蔓延しているうえに、老化という強迫観念が重なって、漢字が知識欲の対象となり、「漢検」にどんどんお金が入るようになったのです。
「それに倣って儲かる検定を考えましょう」ではないのですが、一生使わないような漢字を書けるだけでは、あまり人生の役に立ちません(テレビで、中国人に、漢字を忘れたら、どうするのかと聞いていました。答えは、その言葉を使わないです。ひらがなやカタカナがあってよかったですね)。
とにかく漢字を含めた言葉の使い方こそ大事です。言葉に、どう心を運ぶかを訓練するビジネスです。
「言葉なんか生まれてからしゃべりつづけている」、「今さらおぼえる必要がない」、「今からは英語だ」といわれそうです。
小学校から英語を導入するそうですが、日本語という言葉は大丈夫ですか。
朝日新聞の「天声人語」に、若い女性が、「(多分メール相手に)あんまり腹が立ったので、『面と向って』電話した」と言っていた」と書いていましたが、このままでは、言葉、特に話し言葉をうまく使えなくなってくるかもしれません(言葉は武器でもあります。扱いを知らないと、刃先を向けて、いらぬ喧嘩が起きます)。
外国語の参考書は、「空港で」、「機内で」、「ホテルで」などとシチュエーションごとに別れていますが、この場合は、「誰かに用事を頼むとき」、「子供の叱り方」、「夫婦喧嘩の仲裁」など言葉を上手に使うシチュエーションに分ける必要があります。
自分の主張をわからせる、勇気を与ええる、相手を説得するなど、言葉の使い方を考えさえる検定です。
誰でも納得するような審査基準を作れば、多くの人が受験するようになるでしょう。
これを「言検」と名づけて、どんどんお金が入るようになっても、後のことは知りませんが。