不自然

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復活ノート

「不自然」
男物の日傘が売れているようです。雨の日なら、男が傘をさしても、自他ともに自然な行為なのに、晴れた日に、たとえカンカン照りでも、男が傘をさすのは、まだ自他ともに不自然なように思われています(テレビのインタビューでは、男は(特に若い男は)、「恥ずかしい」と言い、女は、「男の日傘は軟弱だ」と答えていました)。
しかし、わざわざ1万円以上のお金で日傘を買った男の話では、とても涼しいらしいです。
実際、日傘の中は2,3度温度が低くなっているようです。それは、暑さの原因となる赤外線も通さない生地を使っているからというのです(女物は、紫外線を遮断しても、赤外線は透過します)。
そういう生地と手作りという理由で高額なのですが、今も売れに売れているようです。
今年の冬は、来年の夏のために大忙しでしょう(「不自然」は、来年にはなくなるかもしれません)。
「時代は変わる」と言いますが、今は、「生活は変わる」と強調したほうがいいようです。「不自然」に見えることでも、命にかかわることなら、「不自然」はすぐになくなります。
早くそんな「不自然」を見つけましょう。
今年も、熱中症で多くのとしよりが命を落としましたが、経済状況が変わらなければ、来年も、さらに命を落とす人が出てくるでしょう。
何らかの「不自然」を破れば、電気を使わずに部屋の温度を下げることはできないか。
これを、遅ればせの「夏休みの宿題」としましょう。
命にかわることではありませんが、こんな「不自然」はどうでしょう。
ある繁盛しているレストランに行くと、そこには、ロボットの店員がいるとします。
ただし、片付け担当で、客が帰れば、手際よく片付けます。待っている客も、そのショーが見られるので怒ることはありません(食事をしている客も、それを見たくて早く帰ることがあるかどうかはわかりませんが)。
人間の店員も、接客に時間をかけることができますから、店の評価がさらに上がります。
技術が追いつかない場合は、テーブルごともってかえるロボットでも仕方ないでしょうが、今は、高校生でもロボットを作る時代ですから、お皿を一つ一つ片付けるロボットもそう遠くないでしょう。
あなたがそういう技術に素人でも、技術者を集めていけば、「不自然」を破ることができるはずです(今は生産するロボットしかいませんから)。
「不可能を可能にする」という言葉があります。しかし、私のように、自分のせいで会社をつぶしたものには、「可能を不可能にした」という汚名がかぶせられているでしょう。
真面目に働いていればそんなことにならなかったのにと。
「不可能を可能にできる」才覚はなくても、「不自然」に気づく努力を続ければ、復活の糸口はあると思います。暑さに負けず、暑さに逆らわず、がんばりましょう。