
相性
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復活ノート
「相性」
ソチオリンピックの戦いの興奮や感動がまだ覚めやらぬときに、今度はその近くで硝煙が上がる戦いがはじまるかという事態になっています。
民族問題は私たち日本人には実感が乏しいものですが、人間の歴史は民族問題に収束するようです。ただし、それは「死火山」になることはほとんどなく、「活火山」ないし「休火山」という状態で残ります。
火山が世界中にあるように、民族問題も世界中にあります。パレスチナ問題が有名ですが、そのロシアは、他にも抱えていますし、中国も、今日(3月2日)民族問題に起因すると思われるテロが起きています。
日本では、鎌倉時代に「元寇」(蒙古襲来)がありましたが、台風のおかげで助かっただけで、当時世界最大規模の艦隊が来たのですから、追い返したのが奇跡だったのです。蒙古軍に征服されていれば、複雑な民族問題が今も続いていたかもしれません。
そのくらい民族意識は、理屈では言いあらわしにくいですが、消えることはないようです。
最近の大相撲は、外国人力士に席巻されていますが、昔高見山が成功したときは、ハワイや日本びいきの王様がいたトンガ王国からも、新弟子が入ってきましたが、稽古の辛さよりも、文化のちがいからほとんどの新弟子がやめていきました(ホームシックもあるでしょうが、王様直々に送りだされたのですから、そう簡単にはやめないはずです)。その後、モンゴルからも大勢入りましたが、同じように辞めました。
それを聞くたびに、「未開発の国に戻ってどうするのだろう?」と思いましたが、根底には同じ民族のそばにいたいという気持ちがあるのでしょう。
だから、力で抑えつけても、いや抑えつけるほど、濃くなって噴きだそうとするのです。国家というものは、大きくなればなるほど(他民族を従属っせているがために)理不尽な存在です。
まあ、どこの国も自分を「オークション」に出さないでしょうから、簡単に別の国の国籍を取る方法を作らないかぎり、いつかは取り返しのつかないことになるぞと思います。
その点、ビジネスは簡単に客に見限られて、別のメーカー・店に行かれてしまいます。
浮気されないようにあの手この手を考えることは大事ですが、ライバルをあげつらうことは論外です。
また、安易な値下げ競争は自分を苦しめるだけです(どうしてもいう場合は、客のプライドを傷けない作戦が必要です)。
「ドクターショッピング」ということがあります。「ウィンドーショッピング」みたいなもので、受診する医者や病院をすぐに変える患者のことですが、ネットで見ると、かなりネガティブな意味です。
しかし、特別な病気ならいざ知らず、普通の病気なら、「ドクターショッピング」はすべきです。なぜなら、医者とのつきあいは「相性」で決まるからです。
私も、内科、目、歯では、どんどん変えました。ようやく何でも話せる医者に当たりました(今は医者に行くのが楽しいほどです。使いすぎには注意していますが)。
ビジネスも、説明がしにくい相性で決まります。まず「痒い所に手が届く」と思ってもらうためにどうするか、です。
ビジネスは、そういう意味ではむずかしくないのかもしれません。