外付けメモリー

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復活ノート

「外付けメモリー」
有名人が、40代、50代の若さで亡くなることがあります。自ら命を落とすこともありますが、たいていはガンなどの病気です。
私には関係のないことですが、自分が60を超すと、本人は無念だろうなと切実に思うようになりました。
60代、70代が一番自分らしく生きられる年代だとわかるようになったからかもしれません。
それで、近藤誠という医者の「医者に殺されない47の心得」の趣旨はよくわかるのですが、「一回だけ」と言いわけして、胃カメラ、大腸検査、脳MRIの検査を受けました。
胃カメラは、胃のあたりが痛くなったので、仕方なしですが(どうやらピロリ菌が悪さをしていたようなので、除去すると痛くなくなりました)、後の二つは、医者の押し売りで受けました。
大腸には小さなポリープが一つあったようですが、頭の内部には、破裂しそうな膨(ふく)らみなどはなかったので、時限爆弾を抱えたような気分で生きることはしなくてすみそうです。
ただ目の心配はあります。何と眼圧が、左右とも40なのです。正常値は、10~20ぐらいだそうですが、それを知って、かかりつけの目医者がひっくりかえっていました。
これなら立派な緑内障候補だそうですが、別に視野が欠けていないようですし、私の瞼(まぶた)が下がり気味ですので、計りまちがいもあるだろうと楽観しています。
ただ、昔なら、「ガンすなわち死」のように、「緑内障すなわち失明」だったのですが、今は、各種の手術が開発されたので、「抵抗する手段」はいくつもあります。
しかし、新島八重の兄の覚馬のように失明するのは困るので、「もう一回だけ」と思い、ネットで調べました。
本格的な「緑内障手術」をする前に、「SLTレーザー手術」というのがありまして、それは、眼圧を下げる目薬と同時にしてもかまわないほどの簡単な手術だそうです。
ただ、私が活動している地方都市の眼科には(私が通院している眼科にも)、その機械がないのです。
医療用機械は1000万円から何億円という額だということは聞いていますが、この地域では、それだけの投資をしてもなかなか回収できないということでしょう。
さて、人生で大きな意味を持つのは、相性ということです。障害がある子供さんの親とよく話をしますが、相性がよい教師なら、どんどん成長していくのがわかるそうです(山下清の才能を見つけた式場先生でわかるとおり、相性のいい教師がいれば、知的障害があっても、絵画や音楽などの分野で天才的才能を開花させる場合があります)。
医者ともそうでしょう。患者は、何でも相談でき、医者も、特に開業医も、損得なしで、患者のことを考えてくれる関係が理想的ですが、そうもいかない場合もあるでしょうから、地方の患者であってもその深刻な悩みを解決するビジネスはどうでしょうか。
金儲け主義の病院や医者に対抗する近藤先生の考えはよくわかります(不必要な手術や投薬があふれています)。
しかし、必要な手術や投薬はあるはずです。それを、第三者の専門家がアドバイスするのです。これは、医療だけでなく、経営、家庭などもサポートします。
とにかく、頭というものは急げば急ぐほど視野が狭くなって、底の浅い結論になりがちです。「外付けメモリー」というビジネスを作りましょう。